フードデリバリー市場について②

フードデリバリーの利用者は、「時間や手間を節約したい」というニーズを強く持っており、ライフスタイルに応じて賢くサービスを使い分けている傾向が見られます。

■主な利用者の特徴

・若い世代(20代~40代)の利用率が高い
特に20代、30代は他の年代と比べて利用経験率が高い傾向にあります。

「時間節約」や「手間を省く」ことを重視
最も多い利用目的は「料理をするのが面倒」(約30%)、「食事のために出かけるのが面倒」「忙しくて食事の準備ができない」が続きます。これらはすべて、時間の節約や手間の軽減を目的としています。

・多様な世帯層での利用
家族と同居(子ども含む)の世帯の利用が多い傾向があります。これは、育児や家事の負担軽減の手段として活用されていることを示唆しています。
一人暮らしの利用者も比較的高い割合を占め、単身世帯の食事の選択肢として定着しています。

・利用頻度は「必要な時だけ」が主流
「週に1回以上」といった高頻度利用者もいますが、「月に数回」や「2〜3ヶ月に1回程度」といった、定期的な利用ではなく必要に応じて活用する層が多数派です。

・サービスを選ぶ際の重要視ポイント
「レストランやメニューの選択肢が多い」ことを最も重視する人が多いです。

次に「クーポンやキャンペーンが充実している」ことが重視されており、価格を意識した利用(メリハリ消費)が定着しています。

●利用シーンと動機

利用者は、以下のような多様なシーンや動機でフードデリバリーを活用しています。

日常生活での負担軽減: 仕事で疲れて料理したくない時、家事の負担を減らしたい時。
外出が難しい状況: 雨の日や体調不良、子どもの世話が忙しい時など。
特別な機会: 家族や友人とのお家時間を楽しみたい時、誕生日や記念日などのイベント時、自分へのご褒美。
利便性の追求: 外出せずに自宅で好きな料理を楽しみたい、店舗での待ち時間をなくしたい。

総じて、フードデリバリーは単なる外食の代替ではなく、タイパ(タイムパフォーマンス)と利便性を追求し、生活の質を向上させるツールとして、幅広い層に受け入れられていると言えます。