中・高校生の食事
中・高校生は塾通いも多くなり、ファストフードや外食の機会も増えます。家での食事が減るため、緑黄色野菜や果物などが少なくなり、ビタミン・ミネラル不足になりがちです。
家の食事で意識的に補うことが大切です。また、学校給食のなくなる高校生は特にカルシウム不足にもなりやすいので、乳製品をとるように心がけます。
最近、肥満傾向の中学生が増えているようです。糖質や脂質の多い間食や夜食が原因と考えられますが、食事のとり方と運動に気をつけることで徐々に改善していくようにします。こまめに体重計に乗ることが、体重管理の基本です。
子供の肥満が増える一方で、女子高校生のやせも増えています。標準の体重なのに「太っている」と思っている人、あるいはやせているのに「標準の体型」と思っている人が増加しているという統計があります。
必要のないダイエットは女性の場合、鉄欠乏性貧血を招きやすく、ときには栄養失調になることもあります。また、そうしたダイエットは将来、拒食症などの摂食障害に発展するおそれもあり、注意が必要です。
BMI値と体脂肪
社会で働くようになると、外食や中食の利用が増えます。高校・大学時代にスポーツをやっていた人でも、できなくなるのがふつうです。
そのうえ、残業が多い人は夕食が不規則になります。人によっては喫煙の習慣もつきます。サラリーマンの場合、30代になるとストレスも激増し、それは定年まで続きます。飲酒の量も多くなるでしょう。
つまり、社会人になったとたんに生活習慣病の原因となることがどっと増えるわけです。生活習慣病のほとんどは初期には自覚症状がありませんから、40代まではたいていの人がぴんぴんしています。しかし、「病気」は20代から少しずつ進行しているのです。
成年期・壮年期の食事は、まさに生活習慣病対策を中心に考えていかなければなりません。そのためには五大栄養素のバランスを取り、減塩、減脂肪に心がけ、抗酸化食品や免疫を高める食品をとるようにします。つまり、この講座で学んできたことを実践することです。